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黒部源流を訪ね《赤木沢》を遡行する

山行日 8月11日(土)~14日(水)、8月10日前夜発
参加者 山下正野(係)、熊谷L、斎藤SL、元木(記録)
不安定な天候が続く中、たった一日だけ訪れた《想定外の快晴》にパワーを貰い、一気に「赤木沢」を遡行してきました。渓流の美しさは言うに及びませんが、最初の一滴が“ポトリ”と落ちてくる先に広がる雪渓とお花畑の美しさは、まさに「天上の楽園」そのもの・・・、とても言葉や写真だけではお伝えできないのが残念です。




中俣乗越の直下に広がる雪渓、まわりは一面のお花畑。
まさに、「天上の楽園」と云う言葉がぴったりだ。
赤木沢はこの雪渓の一滴から始まるのだ!




7月11日(土) 前夜は道の駅「奥飛騨温泉郷上宝」の駐車場にテントを張り4時間ほど仮眠。国道をひっきりなしに通過する車と駐車場に出入りする車の騒音で眠れず。
有峰湖へのルート探しに手間取り、折立到着は9:20になってしまった。既に駐車場は満杯となり道路の片側にずらっと駐車している。登山口からは少し遠いが、手頃な空き地がありそこに駐車する。




登山口を9:45に出発する。
予報通り厚い雲が空を覆い、青空は望めそうにもない。
先ずは太郎平小屋まで980mの登りだ!
13:11
太郎兵衛平の稜線が見えてきた。
薬師方向は雲に隠れて見えない・・・!
16:15 薬師沢小屋に着く!
天候の悪化でだいぶキャンセルが出たようだ。お陰様で3枚の布団を確保できた。
沢に張り出したテラスで、作戦会議を開き、明日、天候が良い場合は黒部源流の遡行は後回しにし、赤木沢遡行を優先することに決定した。




7月12日(日)  目覚めると晴れているではないか・・・。ほんとうに山の天気は分からないものだ! 暗かった谷間が徐々に明るくなってくる。
6:16 薬師沢小屋のテラスからハシゴで河原に下る。
赤木沢の出合までは黒部川本流を遡行する。




6:51
何回か腰近くまで浸かりながら、黒部川本流の徒渉を繰り返す・・・。
水温はそれほど低いとは思わないが、やはり体が冷えてくる。
7:33
朝の遅い黒部の谷間もすっかり明るくなってきた。
赤木沢出合付近の黒部川本流、巨大な岩の芸術作品が並ぶ!
「自然の力の何と偉大なことか・・・」
赤木沢出合まではアト僅かだ!
8:05
後方に見える棚滝は黒部川本流の〈ミニナイアガラ〉
ここで赤木沢は黒部川本流に合流すのだ!
いよいよ赤木沢に入る!
美しい階段状のナメ滝、青い空に思わず・・・、
『バンザイ』
8:22
泡立つ滝の水しぶきが眩しい!
山の緑、青い空・・・、奇麗すぎるね!
階段状のナメ滝が次々に現れる・・・!
水しぶきを浴びながら、赤茶色の岩を慎重に踏みしめながら登る。
8:37
10mを超える滝・・・!
ここは左側の草付斜面を迂回する。
9:59
振り返ると、水晶岳の雄姿が・・・!
10:17
赤木沢最大の滝「大滝」
高さは30m、水量は思ったほど多くはない。
右側の崖を髙巻きすることにした。
木の根を掴みながらの登り・・・、『結構キツイこと・・・!』
10:31
二股を過ぎ、中俣乗越をめざし左の沢を登る。
さすがに水量も僅かとなってきた・・・!
11:38
中俣乗越の稜線も見えてきた。
いよいよ遡行も終わりだ・・・!
この雪渓から落ちる一滴のしずくが赤木沢の源だ・・・。
11:42
雪渓の周囲は見渡す限りのお花畑だ!
まさに、「天上の楽園」と云う言葉がぴったりだ。
花を踏まずに歩くことが出来ないほど・・・、花に「御免なさい・・・」と云いながら、お花畑を登る。
11:45
中俣乗越に着く!
薬師沢小屋を出てから、約5時間30分
目の前に、薬師岳・雲の平・赤牛岳・水晶岳・鷲羽岳がパノラマのように展開する。
14:18
黒部五郎山頂
素晴らしい展望を独り占め・・・!
薬師→→赤牛→水晶→ワリモ→鷲羽→三俣蓮華→双六→抜戸→笠ヶ岳
そして、遠く剣・立山・奥穂も雲の切れ目から見ることが出来た。
14:21
黒部五郎山頂から北ノ俣・太郎山方向を見る
15:36
稜線ルートから黒部五郎を振り返る。
16:37 黒部五郎小舎着
外のテーブルで薬師岳や笠ヶ岳を眺めながら、「赤木沢遡行完遂」に乾杯・・・!




8月13日(月)今日は朝から雨!

どうも止む気配はない。 ガスと細い雨で視界が悪く、周囲の山々はまったく見えない。

当初計画していた、 ①三俣蓮華→黒部源流→黒部川本流→薬師沢小屋→太郎平小屋  ②五郎沢下降→黒部本流→薬師沢小屋→太郎平小屋の何れの案も増水時の危険性を考え中止し、黒部五郎岳~北ノ俣岳~太郎平と尾根を歩き、折立まで下りることに決定した。黒部五郎小舎から折立までは約17k、9時間余り・・・。

昨日、赤木沢遡行をやっておいて良かったと、改めてリーダーの判断に一同感謝・・・!





6:16
雨の中黒部五郎小舎を出発
11:15
強風と雨に悩まされながら、北ノ俣岳山頂へ!
ご覧のように「視界」は全くない。
12:06

チングルマも十分な水分を貰い、活き活きと・・・!
14:20
太郎平からの下り、展望台付近ベンチで
雨もすっかり上がり、周囲の山々も少しずつ見えてくる。
アト一時間半で登山口だ!
15:48
一同、無事登山口へ。
そして、天候もすっかり回復・・・。
「まぁ、ともかくお疲れ様でした!」




今回は生憎と天候に恵まれず、黒部源流までの遡行と五郎沢の下降は諦めざるを得なかったが、その分、赤木沢遡行では全ての《運》を呼び寄せたようだ。ナメ滝・小滝の連続、やがて広がる雪渓とお花畑は、まさに「天上の楽園」に相応しい。
スポトライトに照らされた、晴れ舞台のようだ・・・!
もう何も言うことはない!                          Motoki




(参 考)
〇コースタイム
8/10 八王子西IC 21:00⇒松本IC 23:15⇒安房トンネル⇒道の駅「上宝」1:05
8/11 道の駅「上宝」7:00⇒折立9:2→登山口9:47→三角点11:20→展望台12:12→太郎平小屋(昼食)13:50~14:15→薬師沢小屋16:17
8/12  薬師沢小屋6:16→赤木沢出合7:33~8:05→大滝9:52→二股10:23→雪渓11:38→中俣稜線11:45~12:15(昼食)→黒部五郎14:18~14:28→黒部五郎小舎16:37
8/13  黒部五郎小舎6:16→黒部五郎分岐8:23→中俣乗越9:32→北ノ俣岳山頂11:15→太郎平小屋(昼食)12:30~13:10→登山口15:48→駐車場16:25→道の駅上宝17:40
8/14 奥飛騨温泉郷上宝7:10⇒平湯9:10⇒松本IC 10:15⇒八王子西IC 12:20⇒八王子12:50
〇概算費用
・有料道路料金 10,100円/4人=2,500円 (八王子西IC⇔松本IC、安房 、有峰林道)、全走行距離 750km
・山小屋 9,000円×2泊=18,000円/人

コメント / トラックバック 3件

  1. 熊谷 博 より:

    「赤木沢最初の一滴はここから・・」正に源流からお花畑に残る残雪より溶け出す一滴まで見届けられました。それもまさかの快晴無風、そして気の合った仲間たちと・・。3日目強風雨の中の下山、無料の温泉、飛騨牛の夕食、テントでの雨みんなよい思い出だ。            
    ①係の山下副会長は運を引き寄せる人 ②斉藤氏は使い勝手の良い(失礼)実力のある岳人 ③元木氏が自由に扱うGPSは力強い(道に迷うことがない?、位置確認が完璧)
    黒部源流遡行と雲の平、高天原で遊ぶのはは来年のお楽しみにしましょうか?

  2. より:

    赤木沢ヨカッタですね。ストーリー性のあるブログにうっとりとしてしまいます。
    エメラルドグリーンの流れや雪渓・お花畑。北アルプスのど真ん中での展望。
    力強い皆さんに支えられて実現できたことに感謝・カンシャ・・・です。
    本当にありがとうございました。

  3. Asai より:

    最後の詰めがヤブコギではなく雪渓とお花畑というのが高山の魅力ですね。

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