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飯豊山 川入ルート2022年6月25~26日




 梅雨の最中ですが、日の長いこの時季にヒメサユリに会えるのを期待して一泊二日という弾丸登山で東北の飯豊山に行って来ました。 雨だったら行ける所まで行ってから引返し、観光して帰る覚悟でしたが・・・ 前夜Aさんの車で出発。磐梯山SAで3時間程仮眠のち時折小雨の中をキャンプ場に到着。広い駐車場には我ら含めて2台だけなのは雨を心配した為か? ところが歩き始めると上空の雲の流れが速くやがて陽が差してきました。 前線を伴った低気圧が北に押し上げられ太平洋高気圧からの南東風が吹き上げた山頂は山行中ずっと雲に覆われてましたが、そのまま関東地方では 27日に異例の梅雨明けとなり、その後猛暑日が続くのでした。           washi)記

0.喜多方市山都町川入ルート
福島県喜多方市山都町御沢キャンプ場からの川入ルート
1.峰秀水 南側から横峰へ登る長坂はブユが多く虫除けスプレーも効かない。(ハッカ油は割と有効かも)うちわで扇ぎながら樹林帯を登ると地蔵山南面の巻き道にある峰秀水に出る。ひと時の涼が気持ち良い。
2.地蔵山分岐 地蔵山から西へ延びる三国岳への尾根に出る分岐地点。ここでも地蔵山西面に残る雪田を源とする湧水が出ていました。冬の降雪量が多かったので今年の残雪は多いようです。
3.七森から種蒔山東面 画像の奥は三国岳を登ってから北へ進んだ”七森”から東へ派生する小尾根です。今登っている三国岳への稜線では太平洋高気圧からの南風が強く吹き上げ、強烈な日差しの中でも割と快適に登れました。
4.剣ヶ峰から三国山へ この剣ヶ峰の稜線は飯豊山と共に御神体との事です。ストックで突きながら登るのはご法度と云われました。雨で岩が濡れていたら滑って登れないと思って来たので晴天で助かりました。
5.剣ヶ峰からの稜線先に三国小屋振返る 七森の尾根を種蒔山へ進む途中に、三国岳山頂に建つ三国小屋を振返って見る。よく登って来たものです。
6.白根葵 シラネアオイの紫色が眼に優しい。
7.三国山から種蒔山へ 今を盛りとヒメサユリが咲き誇ります。
8.種蒔山の北ピーク東面残雪困難 種蒔山を過ぎて直ぐに現れる東面の雪渓は夏道を覆い隠していて道を失う。稜線通しだと深い笹ヤブなので突入をあきらめ、雪田の端まで戻って深くえぐられた雪渓の中を進んだのですが雪壁に阻まれました。前爪が無い簡易アイゼンだったので思いっきり蹴り込むキックステップで雪壁をトラバースする事になり、メンバーに怖い思いをさせてしまいました。本来なら笹ヤブの20mほど先に見えていた赤旗を目指して藪に分け入れば良かったのでした。リーダー猛反省です。
9.切合小屋 展望の効かないガスの中を切合小屋へ到着。シーズン前なので管理人さんは居ない。今晩は小屋全体の半分に当たる10畳位の避難小屋スペースに2階の先客が1名と1階に泊まった我らの5人だけ。水は大日杉登山口方面まで20分ほど下ると北面の雪田から登山道へ流れる雪解け水が豊富に出ていて助かりました。
10.飯豊山 翌日の朝4時半に小屋を出て飯豊山を往復します。相変わらず風が強く本山は雲の中でした。
11.チングルマ もやっとした気持ちのまま下山します。雨降りでないのが幸いです。
12.本山神社 今朝通過して来た本山小屋と飯豊山神社に戻りました。この小屋には初日に駐車場から先に出発した単独の方が前夜ここまで来て泊まっていたそうです。健脚ぶりに感心しました。
13.姥権現 帰り道の姥権現から草履塚へ戻る途中、なだらかな尾根にはお花畑が広がっています。奥には登って来た飯豊本山小屋が雲に覆われて見えません。
14.種蒔山からの下り 切合小屋に戻り朝食してから元来た道を帰ります。種蒔山からの下りにもこの様な岩場があります。
15.三国岳から草履塚振返る 三国岳山頂に建つ三国小屋もまだ管理人さんは不在で避難小屋として開放されています。奥には雲に隠れた草履塚方面が見えるはずです。
16.地藏山へ間違って登る 地蔵山下の分岐で横峰へ向かう右手方向の巻き道をうっかり通り越してしまい西面の雪田を直進したら地蔵山まで登ってしまいました。左側奥には三国小屋、右側奥に見えるピークは種蒔山と思われます。
17.地蔵山の血の池から旧道下降

地蔵山の血の池から横峰へ降る旧道を下降する事にしました。沢状で歩かれていないので藪が道に覆いかぶさり大変でした。長坂の尾根にやっと出た箇所には倒れて見る影もない道標が残っていました。この2時間後に登山口へ降りて、車で350km走り、八王子に23時半過ぎにやっと帰り着きました。お疲れ様でした。

【行程概要】
6/24(金) 京王八王子駅21:40⇒圏央道,東北道,磐越道,磐梯山SA仮眠26時
6/25(土) SA仮眠4:50⇒磐越河東IC⇒山都町相川,川入,御沢登山口駐車場6:20~7:15→横峰9:50→峰秀水10:15→地蔵山下分岐10:30→三国岳12:20~13:00→種蒔山14:30(東面雪渓道迷い)15:40復帰→切合小屋16:00
6/26(日) 泊地4:20→草履塚5:00→本山小屋6:30→飯豊山6:45→本山小屋7:05~7:15→姥権現8:05→切合小屋9:15~9:55→種蒔山10:25→三国岳12:00~12:20→地蔵山下分岐13:35→地蔵山13:50→横峰14:45→御沢登山口駐車場16:30~17:00⇒いいでの湯17:10~18:00⇒磐越河東IC⇒京王八王子駅23:40

【概算費用】
往復700km×35=24500円,高速5260+5900=11160円,諸経費1840円,合計37500円 /5人=7500円

新穂高温泉から水晶岳 往復 2022年4月29日~5月5日




2018年の春山スキー以来washiにはGW時季7回めの双六岳を、頼りになるAさんと2名でテント6泊して来ました。 今年の冬は積雪が多く春になっても山間部の激しい雨のため釜トンネルから上高地への道で崖崩れがあり関係者の方々の突貫作業の末、GW初日にバスが通える様になり本当に助かりました。 washi 記

0.水晶から立山を臨む
↑水晶岳2986mから北面の立山方面を臨む 2022年5月3日
1.大ノマ乗越

春の北高南低の気圧配置に加え太平洋南岸の前線上に発達した低気圧が北上した入山初日4/29は、晴れていたが秩父沢をワカン装着して大ノマ乗越に登る頃にミゾレとなり、上部の雪面が三日月型にパックリと割れた脇を除けながら乗越を直上し、濡れて寒い中テントを設営して夜間の風雪をやり過ごしました。

 

2.環水平アークと雷鳥 4/30は快晴。テント撤収してると昨日途中でビバークしたという2人パーティと朝の挨拶を交わす。双六小屋周辺は昨日の荒天の為か静か。双六岳への登り途中に雷鳥に遭遇。見上げた空に彩雲の様な環水平アークが掛かっていました。
3.双六の滑走路 滑走路とも称される双六岳東面の尾根は凍結融解作用によるなだらかな周氷河地形と云われています。
4.三俣蓮華から 三俣蓮華岳から見た鷲羽岳方面。高気圧のおかげで順調に三俣山荘付近まで進める事が出来てテントを設営しました。
5.三俣山荘 5/1は、日本海側と太平洋上の低気圧に縦に覆われて一日中降雪となり停滞。明けた5/2は、一面フカフカの新雪に覆われ鷲羽岳も白い雪山に戻っていました。
6.ワリモ岳 鷲羽岳を越える頃から”疑似好天”も終わり一転して風雪が強まる。今夜は2780mの平坦な窪地の東側湯俣川に落ちる斜面の上で西風がいくらか凌げる雪の切れ目にテントを設営しました。
8.水晶小屋を振返る 5/3朝になっても西風は強いままですが水晶岳を覆っていた雲が剥がれ出したのでテントを後に登頂開始。水晶小屋は東側の山カゲに頼もしく建っています。
7.頂上

停滞日はあったものの天気に恵まれて春山積雪期の水晶岳に9時に登頂できました。黒部源流雲ノ平からの西風が強く吹く斜面は雪が着かない程です。

9.高天原 水晶の北峰からは高天ケ原が見下ろせました。赤牛岳へ行くならもっと早く朝の3時頃に窪地を出ないととても無理です。
10.水晶の難所雪壁 この水晶岳南側稜線の難所を往復しました。雪壁なのでアイゼンを蹴り込みながら慎重に登り降りしました。
11.参考,水晶の岩場 【参考】無雪期のこの難所にはハシゴがあります。
12.窪地 窪地のテントに午前中に戻れましたが、西風によりWの右手指が凍傷気味となったので、その日のうちに三俣山荘へ戻る事は断念し、ここでもう一泊します。夜は再び風雪に悩まされました。
13.双六岳に戻った 5/4は南岸の高気圧により晴天。双六岳山頂から雪解け早い春山を振り返ります。今夜は双六小屋の幕営場にテント泊。寝袋を干す時間もありのんびり過ごす。連休後半の好天のせいか、10張程度と賑やかでした。
14.ワサビ平 5/5下山日のワサビ平小屋。渓流に陽光がまぶしく跳ねていました。 春の目まぐるしい天気のため長期山行となり夫々靴擦れや凍傷で大変でした。でも、たおやかでありながらも奥深い静かな山を訪ねる事が出来てAさんには大感謝です。


【行程概要】
 4/28(木) 都庁地下駐車場 23:00発(登山バス毎日あるぺん号)⇒       
 4/29(祝) 新穂高温泉ロープウェイ口 6:20→ワサビ平 8:45→秩父沢出合 11:00
     →大ノマ乗越,テント泊 15:15
 4/30(土) 泊地 8:20→弓折岳 9:00→双六小屋 10:30~11:15→双六岳 13:25~ :45
     →三俣蓮華岳 15:50→三俣山荘前,テント泊 17:00
 5/ 1(日) 停滞
 5/ 2(月) 泊地 8:00→鷲羽岳 10:30~11:10→岩苔乗越を過ぎた2780m平坦窪地に
     テント泊 14:00
 5/ 3(祝) 泊地 7:00→水晶岳 9:00~ :30→テント泊地 14:00
 5/ 4(祝) 泊地 7:50→鷲羽岳 10:00→三俣山荘 11:15→三俣蓮華岳 12:25→双六岳
     14:30→双六小屋,テント泊 15:15
5/ 5(祝) 泊地 8:00→大ノマ乗越 10:00→秩父沢出合 11:00~ :15→ワサビ平
     12:00~ :15→新穂高温泉ロープウェイ口 13:20,13:50⇒平湯温泉
     バスターミナル(入浴,夕食) 高速バス 18:05⇒中央道日野バス停 22:15
【経費概算】 一人当たり交通費
 登山バス(新宿都庁発,上高地経由新穂高温泉行き) 9,500円
 路線バス(新穂高温泉ロープウエイ口発,平湯温泉) 910円
 高速バス(平湯温泉BT発,中央道日野バス停) 5,200円  小計 15,610円